二本の糸で吊り下げられたペンをモーター制御し、絵を描く機械を作ってみた。このような仕組み自体は、昔から色々な人が製作しているのだが、勉強のために、自分でも作ってみた。自動で描かれる絵というものに何故だか惹かれてしまう。何がそんなに面白く感じられるのか、突き詰めるには、先人の模倣であっても、自分でもやってみるほか無いように感じられた…。

ハードウェアの構築、プログラミングなど、若干の試行錯誤ののち、装置は完成し、ジジジ…と虫のような鈍いモータ音をさせながら、ゆっくりと動きはじめた。2点で支持されたペンは非常に不安定で、小刻みに波打ちながら、不思議な筆圧の線をのこしていった。今にも切れそうな、普通のミシン用の手芸糸で吊っているせいか、不安をさそう挙動だったが、印象とは裏腹に、線はとても正確に、1本ずつ等間隔にひかれ、2時間弱の時間をかけて、犬の画像を描ききった。。。