ノイズ音楽や電子音楽が好きで昔よく聴いていたけど(音楽自体は今でも好きなのだけど、音楽を聴く時間があまりにも少なくなってしまった。)、その手のミュージシャンがよく使う手法にソフトウェアのバグを積極的に使って音を作るというのがあった。もともと音楽の世界では昔から、楽器を作った人が偉いのか、作曲者が偉いのか…みたいな議論があって、その手の議論から飛び出すべく様々な手法が開発された。

特に電子音楽シーンはもともとコンセプチュアルなムードの強いシーンだったと思うので、それらの手法開発が活発だったように思う。それらの手法は大別すると2つあって、作曲だけでなく楽器自体も作って音楽制作をするパターンと、既成の楽器は使うけれども、設計者の意図を超えたイレギュラーな使い方をして音楽制作をするパターン…。前者はMax/MspやSuperColliderなどの音楽制作ツールを生んで、後者は、音楽ソフトや再生環境のバグを積極的に利用した音楽を生んだ。どちらも結果的には、パッと聞き殆ど同じに聞こえるようなノイズ音楽が出来ることが多かったようだけれど、コンセプチュアルなシーンにあっては目的より手法が大事な事が多いだろうし、リスナーとしても手法に興味がある人たちが多かっただろうから(少なくとも自分は興味があった)、それはそれで楽しいシーンだったと思う。

最近のその辺のシーンはどのようになっているのだろう…誰か何か面白い動きを知ってたら教えてください。

(画像はSketchUpを使って作ったノイズ画像のパターン。多少の加工は施しているけれども、ある条件下でこういう画像を出現させることができる…。バグらせかたを知っている数少ないソフトの一つ。たいていのソフトはバグらせるとフリーズしてしまうことが多いので…。)