年末にminecraftというPCゲームに手を出してしまい、おそらく20時間以上の時を浪費してしまった。モチベーション的には、軽くあと300時間はやり続けられるだろうと思うくらい素晴らしく面白いゲームだが、このままでは確実に廃人コースに入ってしまうので、今日をもってもうこのゲームは断とうと思う。一応、ブログ化しておくことでその決意を見える化しておきたい。
minecraftは、もともとはスウェーデンのプログラマーnotchが単独で制作していた同人ゲームで、ベータ版(開発途中版)の段階で、既に世界中から人気を獲得し、100万本以上を売り上げていたという割と有名なゲーム…。このゲームは、サンドボックス(砂場)型ゲームと呼ばれていて、基本的に、明確な目的はなく、ただっ広い世界を、ただ歩いて探索したり、洞窟を掘ったり、家を建てたり、モンスターを倒したりしながら、自由に過ごしていく。それだけのゲーム。

何をしていてもよいゲームだが、ゲームシステムの設計が非常に優れており、プレイヤーを飽きさせないどころか、次々と、ゲーム内でやりたい事が自発的に思い浮かんでくるようになっている。

自分の建てた家。夜になるとモンスターが沸き始めるので、避難するために家を建てる必要がある。家の材料は適当に地面や山を掘削して手に入れる。遠くからでも帰ってきやすいように、高い塔も作った。

しばらく活動していると満腹度というのが減ってきてやがて死に至るので、パンを作るための小麦農場をつくる。地面をならして平地にし、タネを植えると小麦に育つ。

小麦以外の食糧確保のため、野生の牛を捕まえて飼育、繁殖させるための牧場も併設した。牛からはミルクと肉が獲れる。

効率的に土や石を掘れる強いツルハシが欲しくなり、鉄鉱石やダイアモンドを求めて地中を掘り進める。

遠くに山が見えていたので登ってみたくなる。

山の頂上に小屋を造りたくなり、土と石で小さい小屋を建設する。

小屋から下界をのぞむ。

地下深くまで続く階段を作った。

地下にも秘密小麦農場を作った。電照菊のようにタイマツで昼夜問わず光を与え、麦を育てる。

ゲームをプレイすると分かるが、こうやって自分の農場や資源を少しずつ充実させていき、(ゲーム内での)暮らしを快適にしていくことに、えもいわれぬ充実感や達成感を感じるようになる。そして、家をもっとオシャレな感じにしようとか、大規模農場を作ろうとか、海の上に別荘を建ててみようとか、「やりたい事」が次々と浮かび上がってくる…。少しづつ風景に手が入れられて、自分の世界が形作られ、アイテムの貯蔵量も増えていく。確実に、何かを「積み上げていく喜び」が感じられるようになっている。実際は現実世界の時間を浪費しまくっているだけだが、むしろ気分は、有益なものを生産しているような錯覚さえおぼえる。現実世界ではなかなか短期的に「積み上げていく喜び」を感じることは出来ないだけに…中毒性が高い。また、積み上げてきたものを捨てるというのも、難しく、ゲームをやめようと思ったときも、「今やめたら、今まで手塩にかけて作り育ててきた家や農場、牧場がもったいなくないかな」という、ゲーム世界が主であるかのような通常あり得ない思考をしてしまう…。

まあ、そのように、廃人になる可能性があるにしても、よくできたゲームだと思う。

こういう動画のように、限界以上にやりこんでいる人たちの軌跡を見ると、自分もやってみたくなり怖くなる。

なお、minecraftは19.95ユーロで販売中。値段以上には必ず楽しめると思う。