みんなのATM

 

building

 

vertical plotterの描画プログラムを刷新し、ランダムな大きさのボックスをひたすら描き続けるようにした。今までは、何らかの画像ソースをもとに絵を描いていたが、今回、描かれる画像は完全にランダムで、自動的に生成される。設置場所も変更して、A0サイズ弱の紙に大きく描画できるようにした。

ただ大きさの違う四角を、ランダムに分散させながら描き続けるだけという単純な仕組みだが、予期しないボールペンのかすれや、モーターの脱調(空回りすること)などによって、面白い表情が生まれた。プログラムを試行錯誤する過程で、紙の上を這いずり回ったボールペンの軌跡が良い感じのノイズになったと思う。

ちなみにこの絵は、夜、寝る前に機械を走らせ、朝起きたら止めるというのを3晩ほど繰り返した結果、生まれたもの。普段わりと忙しく、疲れて帰ってきて一刻も早く寝たいけれども、絵を描いてみたいという自分の代わりに、夜通し、機械が動いてくれている。自分は仕組みを考える抽象思考を担当し、キカイのほうに労働を担当してもらうという、産業では当たり前の作業分担でやっている。だいたいこんな感じの絵になるだろうと思って、眠りにつき、朝、起きると、意外と予想から外れた表現になっているケースが多く、面白い。このキカイが、ただ慌ただしく仕事に行く準備をするためだけの時間だった朝に、わずかながらでもそういう楽しみを与えてくれ続けると良いと思う。またすぐ飽きてしまうのかもしれないが…。

なお、絵の右下にぶらさがっている「楕円テンプレート」はただの重りで、何の意味もない。

Comments (6)

パウンドケーキ

先日、作成したvertical plotterで犬の絵を描く。モデルとして実家にいる犬に登場いただいている。版画の多色刷りのように、複数の色を重ね合わせるということも試してみている。これまた版画と同様だが、色のズレが、独特の複雑さを生む…。ペンも、様々なペンを試してみたが三菱のゲルインキボールペン、signoが調子がよいようだ。最近忙しく、なかなか開発が進んでいないのだが、そろそろ、画像を描き出すだけでなく、自動的にアブストラクトなイメージを生成するプログラムに移行したい。

(記事のタイトル部分をクリックすると、個別ページに移行して画像が拡大します。)

Comments (0)

iModela

Rolandから個人用3次元切削加工機iModelaが発表された。まさかの10万を切って7万8500円という価格設定…これは素晴らしい。3Dプリンタを買った今となっては、買うことは、多分、無いだろうが、Roland等の大手企業が、コンシューマ向け3Dデータ出力機器市場に本腰を入れ始めた(かどうか知らないが)のは良い傾向だと思う。ヒューレットパッカードもコンシューマ向け3Dプリンタへの参入を発表しているし、今後数年で、3Dデータの出力機器は低価格化していくだろうと思う。

しかしとはいえ、ワープロを打てる人はたくさん居ても、3Dモデリングソフトを使ってデータを作れる人はそう多くはないから、普通の紙のプリンターのように急激に普及するということは、無いと思う…。もちろんRolandもそういう事情を分かっており、3Dデータを作れなくとも、自宅での出力を楽しめるよう、データをやりとりするコミュニティを同時に立ち上げたようだ。Makerbotの場合、Thingiverseがそれにあたる。

ちなみに、自分が大学時代に所属していた研究室にも、Roland製の(確か)50万近くする3次元切削器があったが、そのマシンがWindowsにしか対応しておらず、Macしか無い研究室なので只の置物と化しており、研究室の大掃除の日に無残にも廃棄処分されていく悲しい姿を見た。余りに勿体無く、廃品置き場から回収してこようかとさえ思ったが、自分もその時Macしか持っておらず、また自分の部屋に置くにはデカすぎ、回収を諦めた。(そもそも何故、Macだらけの研究室で、あのマシンを買ったのか分からない。マシンを買った当時はWinがあったのかもしれない。)

Comments (0)

くつ下

以前、作成した気味の悪い色面をカメラで撮影し、画像の再構成をこころみた。シャッタースピードを遅めにして、ブレさせながら撮影することで、色面をカメラのCCDによって混ぜ合わせていく。カメラの動かし方によって、混ざり方が変わっていく。カメラによって、固定されたあらゆる色や形を、流動的なものとして再構成できるというのは面白いと思う。

Comments (0)

vertical plotter memo

下記の記事中にも記しているが、絵を描くシステム:vertical plotterは完全にオリジナルなものではない。回路の構築、プログラムは全てゼロから作成しているが、仕組み自体は、前からさまざまな人たちが構築してきているものだ。

Der Kritzler(窓に機械を貼り付けているところが新しい。このように機械で絵を描くことは、成果物である絵だけでなく、機械が生き物のように、自律して動きながら絵を描いていくという、そのプロセスそれ自体を含めてエンターテイメントであるということを、透明な窓に貼り付けるということで、よく表している。)

as220 Drawbot(このプロジェクトは、ただ与えられたデータを描き出すだけでなく、自動でランダムな図像を生成することも試行している。とても面白い。機械とプログラムをパッケージングして販売しているところも面白い。)

polargraph(描画の仕方が単に直線の集積になっておらず、円を描くようなレンダリングシステムで面白い。このプロジェクトも、マシンの販売を行っているようだ。)

hector(そして、これらのプロジェクトのおそらくパイオニアであり、最も有名なプロジェクト、hector。パイオニアでありながら、画材がスプレー缶であること、主に建築物の壁面などをキャンバスにしていることなど、オリジナリティが圧倒的に高い…。)

Comments (0)

踊りながら

先日作った、絵を描くシステム(vertical plotter: 垂直プロッタと一般的には言われているようだ)のプログラムを少し書き直し、描画の仕組みを刷新した。前回のものよりも、より濃度がはっきりと出せるようになった。下のジョブスの絵は、モーターの速度を少し速めて描くことで、ペンのタッチを少し荒れさせている。

いまは、ただ単に、画像データを読み込ませて、それを描いているだけだが、何らかの抽象的な線画を自動で描くような仕組みにしたい。最終的に、絵としての強度のある図像を作れるかどうかは分からないが…。モーターのスピードの制御によって、スピーディなタッチから、しっかりとした落ち着きのあるタッチまで、ある程度の線の表情の描き分けが出来るような気がするので、もう少し研究したい。

■主な構成部品

Arduino Duemilanove、ステッピングモータSPG20-332 × 2、トランジスタアレイTD62003APG × 2、プーリー、ミシン糸、適当なペン

電気回路については正直なところそんなによく分かっておらず、かなり適当に組んでいる…。それでも、ある程度、動かせるものが簡単に作れるArduinoは非常に優れたシステムだと思う。オライリー社から出ている、Make:Electronicsを何度も読みながら、電子回路の基礎を勉強している。

 

Comments (2)

シリコンスチーマー

二本の糸で吊り下げられたペンをモーター制御し、絵を描く機械を作ってみた。このような仕組み自体は、昔から色々な人が製作しているのだが、勉強のために、自分でも作ってみた。自動で描かれる絵というものに何故だか惹かれてしまう。何がそんなに面白く感じられるのか、突き詰めるには、先人の模倣であっても、自分でもやってみるほか無いように感じられた…。

ハードウェアの構築、プログラミングなど、若干の試行錯誤ののち、装置は完成し、ジジジ…と虫のような鈍いモータ音をさせながら、ゆっくりと動きはじめた。2点で支持されたペンは非常に不安定で、小刻みに波打ちながら、不思議な筆圧の線をのこしていった。今にも切れそうな、普通のミシン用の手芸糸で吊っているせいか、不安をさそう挙動だったが、印象とは裏腹に、線はとても正確に、1本ずつ等間隔にひかれ、2時間弱の時間をかけて、犬の画像を描ききった。。。

Comments (2)

Thing-O-Matic その8

組み立ててからしばらく経っている、3DプリンタThing-O-Maticだが、早くも重要な部品をひとつダメにしてしてしまい、現在使用不能な状態になってしまっている。重要な部品とは、プラスチックフィラメントを射出するノズルのヘッド部分で、ヘッドの温度を上げすぎたことにより、内部でプラスチックが焦げ付き、射出口をつまらせてしまった。

公式サイトのトラブルシューティングを読むと、ヘッドの温度を230度以上に上げると、ABSプラスチックが酸化してしまって溶けなくなってしまうと書かれていたのを見つけたが、後の祭りだった(適正温度は220度)。修繕方法として、アセトンを使いプラスチックを溶かすという方法が書かれていたので、家にあったネイル用のはがし剤(主成分はアセトン)に2,3日つけておいた。それで、見事つまりは取れたと思ったのだが、やはり内部が完全に焦げ付いてしまっているらしく、またすぐつまってしまった。

仕方なく、交換のパーツを注文した。届くまでに、またしばらく時間がかかるようだ…。

Comments (0)

岩手の旅最後。岩手に行ってからひと月近く経とうとしている。2泊3日程度の小旅行を、だらだらと思い出しながら淡々と書いていることになる。

最終日は高村光太郎記念館と、いくつかの温泉を回った。砂風呂というのも初めて体験し、わずか15分ほどだけだったが、砂が暑くて重くて死んでしまいそうだった。砂が意外と重いということを知った。

旅の締めくくりに、ほっとゆだ駅という、日本で唯一、駅舎に温泉が併設されている駅に行った。この施設内の温泉には、大きな信号機が着いていて、電車が近づくと信号機が光り、温泉につかっている客に到着を知らせる仕組みになっている。信号機が光るところを是非とも見たかったが、電車は1時間に1本あるかないかくらいなので、残念ながらその場に居合わせることは出来なかった。

岩手の旅のメモ記述はこれで終わる。

 

Comments (0)

岩手の旅続き。もはや3週間以上前のことなので、少しずつリアリティを失い始めている。もともと、臨場感を伴った文章を書くのは得意な方ではないので、さしたる問題でもないのかもしれない。

牧場をあとにして、車で3時間ほど離れた八幡平へ向かう。この日のゴールを、八幡平を抜けた、秋田県玉川温泉と決める。

途中、御所掛温泉というところに寄って、箱風呂という、温泉の蒸気熱を利用したサウナに入る。木製のコンパクトな箱から、首だけを出しながら入るというスタイルのもので、引いたところから眺めると生首が並んでいるような形になり、面白い。

その後、玉川温泉に無事到着。ここは岩盤浴が非常に有名な温泉地らしく、地熱により熱せられた岩の上に、粗末なバラックが2,3建てられており、その中でたくさんの人が寝ころんでいた。皆、自分のマットやゴザなどを持参してきていたが、自分たちはそういうものを持っていなかったので、岩の上にしばらく腰掛けただけだったが、一応、体験した気になった。ここは岩盤浴だけでなく、通常の、湯につかるタイプの温泉もあった。ラジウム温泉と書いてあったので、放射能を帯びた湯だったようだ。後に調べたところによると、被曝量は15-20ミリシーベルト/年との事。

遠くまで慣れない車を運転し、疲れたが、また3時間くらいかけて宿まで戻った。トンボ返りのような形になったが、山奥の温泉地はなかなか面白い場所だった。

Comments (0)