今日は家の雑務などをするために有休を取った。年間で消費が義務づけられている有休が残っていたというせいもある。

昼食は家の近所の美豚というラーメン屋へ…ここのところラーメンの消費率が極端に高くなっている。自分はひとりでいる時に、食事を楽しむということがあまりできない。迅速に食べられることをつい重視してしまうし、家にいても本やネットを見ながら食事を摂る。

午後に雑務を済ませた後、ギャラリー間の「ここに、建築は、可能か」展を観に行った。ヴェネチアビエンナーレ建築展、日本館の展示の帰国展にあたる。陸前高田に建設された「みんなの家」のドキュメント。建築は正直、良いのか悪いのかよく分からなかったが、林立する不揃いな塩害杉の柱を強引に挿入していることで、多重露光みたいに２つの全く関係ない造形が混ざっていて、未完成風な空間になっていた。立地的に、今後の誰にも分からない変化を受け入れる前提で建てられているのだろうから、多分それで良かったのだと思う。

2階に展示されていた畠山直哉の写真の、震災後の風景を撮り続けたスライドショーはとても良かった。同室に展示されていた、震災前の写真スライドショーが、スローシャッターやボケなどの写真的な技法を使った演出が入っていて、ある程度の感情が焼き付いていたのに対して、震災後のスライドは淡々と風景に向けてシャッターを切っていったという感じで、カメラを構える、覗く、撮る、構える、覗く、撮る、構える、覗く、撮る、という流れを繰り返していったような、祈っているという感じがした。構図もきれいに水平がとられて、ピントも丁寧にすみずみまで合って、何度も繰り返して体にしみついた基本を、忠実にまた繰り返しているという感じが、また祈りの動作を思い出させた。ふと、HUNTER×HUNTERという漫画でネテロという老武道家がやっていた、「自分を育ててくれた武道への、感謝の正拳突き1万回」を思い出し、それと同じ類のものだと思った。

夕食はいつものコンソメ煮を作成。今日は豆腐を入れてみたがおいしかった。