月別アーカイブ: 2014年6月

The Wind Rises

午前中、W氏の引越しの荷物運搬を手伝う。

夕方に、ロンドンでも公開されている宮崎駿の「風立ちぬ(英題:The WInd Rises)」を観た。日本での公開から1年ほど遅れて、やっと観る事ができた。日本語音声の、英語字幕のものだったので、鑑賞に支障はなかった。

観たあと、これがイギリスでどのように捉えられるのか、気になり、こちらのレビューをいくつか読んだ。それらによると、今までの宮崎作品とは全く違った大人向けの内容、戦争兵器と知りながらも飛行機設計という美しい夢に魅せられた青年の狂気、などの概要に加えて、宮崎駿の父親が航空機製造工場を営んでおり、零戦の一部の部品を製造していたこと、更に母親が結核を患っていたことを引き合いに出しながら、自身もアニメーション制作という狂気に取り憑かれた宮崎駿自身の自伝的映画、と解説したり、あるいは英国空軍の有名戦闘機Spitfireの設計者を題材にしたらしい映画「The first of the few」との共通項や、サナトリウムの描写の元となっているトーマス・マンの「魔の山」という小説を取り上げながら、普遍的なテーマを描いているというといった解説もあった。どのレビューも、わりとストーリーの意味を説明することに寄っている気がした。

個人的には、スタジオジブリの映画は、映像、アニメーションの動きそれ自体に、凄まじい叙情性があるので、必ずしもストーリーの意味を追わずとも、いかに映像が美しいかを言葉で的確に説明できれば、よい映画のレビューになる気がしている。飛行機が浮かび上がるシーン、震災で地面が波打つシーン、群衆のシーン、飛行機がバラバラになりながら墜落するシーン、風がパラソルを吹き飛ばすシーン、等、あらゆるシーンのアニメーションの動きが躍動的で、見ていて本当に気持ちいいくらいに、動きが生きている感じがした。

非常によい映画だった。

Tara Jane O’Neil

Café OTOにTara Jane O’Neilを観に行く。初期ポストロックのバンドRodanのボーカルだった人で、大学生の頃によく聴いていた。昨今はほとんど聴いていなかったが、久しぶりに公演リストにその名前を見つけ、行ってみた。USインディー感ただよう見た目と、ゆっくりしているのに強いノイズ感のある演奏で、すごく良かった。

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もう一組、New Bumsという人たちも演奏した。こちらも少しくせのあるフォークという感じで悪くなかったが、何となく、歌詞に特徴がある人たちなのではと思った。一切、歌詞は聞き取れなかったが、何となくそう思った。フォーク的な音楽は歌詞が結構、重要なので、自分のスキルの低さが残念ではあった。

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火曜

今日もテーブルフットボールの2回戦のようなものがあり、また敗退した。テーブルフットボールをやりながら、何故か頭には野球盤のことが思い出されていた。

Foosball

社内のイベントで、ブラジルワールドカップ開催に合わせて、テーブルフットボール(下記の写真のようなもの)の大会が開催された。

from BBC

自分のチームはあっさりと負けた。人生において、いつどこでこのようなものの研鑽を積んだのか知らないが、巧い人は圧倒的に巧く、プレイヤーの動き、シュートの精度、スピードなどが常人のそれとはあまりに違いすぎた。

FIELD DAY 02

FIELD DAYの2日目で、昨日と同じように電車に乗ってまた同じ公園に来た。

マッシュルーム大食いコンテストみたいなものをやっていて、人々が見守る中、苦い顔をしながら4人の物好きがマッシュルーム(おそらく生)を口に詰めていた。相当、暑い日だったが、与えられている飲み物が牛乳という点も興味深かった。_DSC0238 _DSC0242

今日も良い演奏が続き、最後はPIXIESで締められた。そもそも未だに活動していた事すら知らなかったが、往年の名バンドなので客が合唱しており、イベントの最後という感じで良かった。特に代表曲Here comes your manを聴けたので、十分満たされることができた。

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帰宅時Earl’s court駅で砂利を運ぶ運搬車両が通過した。初めて、見た。

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FIELD DAY 01

Victoria parkで開催されたFIELD DAYという音楽フェスに行った。昨日、同僚が週末は嵐になるらしいから残念だったなと聞かされており、午前中は雨に備えてカッパを購入したのだが、問題なく快晴だった。カッパは無駄骨に終わったが晴れてくれる分には問題はない。

待ち合わせの時間まで間があり、ビクトリアパーク内の休憩所で飲み物などを飲む。メニューの看板は黒板にチョーク手描きだったが、大文字と小文字を混ぜたスタイルの書き方で面白かった。更に部分的に筆記体の形状なども混ぜていた。_DSC0200

Thurston mooreとそのバンドの演奏。前回、見た時はソロのノイズ演奏だったが、今回のバンドもギターの音がジャリジャリしていて良かった。なぜこんな気持ちよくジャリジャリしているのか、知らないが、素晴らしいと思う。

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Oneohtrix point never. 通信兵の機材のような、頑丈そうなケース入りのシンセサイザを使用して、妙な低音を出していた。背後の映像も、変にチープで生っぽい3DCGがゆっくり流れていて、全体的に、そこかしこに違和感があって面白かった。R plus Sevenというアルバムはわりとよい。

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Courtney Barnett. 攻撃的な元気さのあるグランジっぽいバンドで、これはすごく良かった。事前に聴いていた音源はもっとフォークっぽい歌ものだったような気がしたのだが、演奏はもっとずっと前のめりの感じだった。

_DSC0225 _DSC0228音楽は夜まで続いた。9時過ぎまで明るいので、ひたすらイベントが終わらないで続くような感じがした。

written by hand

たまたま手書きのメモにしたがって作業をしなければならないケースがあったが、字が凄くて全く読めず、全部聞き直す事案が発生した。帰宅後、いつだったか古本屋でWRITTEN BY HANDという本を買ったなと思い出し、少し眺めた。この左下のレベルですら、自分には正確に文字が判別できない。単純に絵としてみれば、流れる横線に、上下にリズミカルに形が飛び出ていて(小文字アルファベットの、上に飛び出る部分をアセンダー、下に飛び出る部分をディセンダーという)きれいだなとは思う。

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Juana molina

Juana molinaのライブを観にCamdenにあるROUNDHOUSEというライブハウスへ行った。

_DSC0197人がそんなにおらず最前列で観ることができた。内容は非常に良く、変拍子のリズムが心地よかった。ここまで本人をまじまじと凝視できる距離で見たことはなかったので、知らなかったが、結構、年齢がいっているようで驚いた。のちに調べたところによると1962年生まれなので、50歳を超えているようだ。

開演前に何故か、おばあさんから、クリス・ムーアさんですか?と話しかけられたが、音の並びが何となく良い名前だなと、思った。

 

踊る隊員

この日も記憶にないが、帰り途中に、サイレンを鳴らした救急車とすれ違う際に、救急車の助手席に座っていた隊員がなぜか両手を左右にヒラヒラさせながら、車内で踊っていたのを見たのがこの日だったかもしれない。パトカー、救急車などの緊急車両は、たまに緊急時でなくとも、サイレンを鳴らしてスイスイと帰還するらしいが、おそらくそれだったのだろう。