ナローボート2

起床し、船内に差し込む朝の明るさのなかで朝食をいただく。

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運河は物資の運搬手段として、約200年前に人の手によって掘られたものらしい。ある貴族が財産の全てを投げ打って、多額の借金をしてこの運河を掘った。運河による輸送は大繁盛し、借金はすぐに返済されたらしい。やがて鉄道網が整備された事により、スピートで明らかに劣る運河での輸送の時代は完全に終わったが、今は主にレジャー用途として、運河は引き続き管理されている。

途中、20個弱の水門の開け閉めを手伝った。高低差をこの水門で調整し、ギリギリの幅の船が通る。_DSC9333 _DSC9347 _DSC9375 _DSC9408カモの親子や、牧場の羊、運河沿いのタンポポ群、地平線まで絨毯のように埋め尽くす黄色い菜の花など、多くの和むアイテム群が、人の歩く速度程度のゆっくりしたスピードでスクロールしていった。DIYで作った船の家、カントリーサイドの暮らし、自然の色彩など、自分のような典型的な疲れた都市生活者にとって強い引力があり、自分がここに住んでいるとしたらという空想を楽しんだ。明日の昼にはもう下船する。厳しさに辿り着く前に空想が終わるのでちょうどよいはずだと思う。

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