Bluebell Railway

Bluebell railwayというイギリス南部を走る保存鉄道に乗った。50年ほど前に、当時の鉄道愛好家達が廃線を買い取り、自らの手で古い蒸気機関車をレストアして走らせたのが始まりで、今に続く保存鉄道となっているらしい。イギリスは蒸気機関車の発祥の国なので、このような保存鉄道が国内にいくつかあり、世界中から愛好家たちがやってくるようだ。

_DSC9936_DSC9942_DSC9943_DSC9953_DSC9957_DSC9962_DSC9969-_DSC9974_DSC9978_DSC9986_DSC0003_DSC0006列車は北端のEast Grinstead駅から45分ほどで、南端のSheffield Park駅に到着した。この鉄道は全4駅しかない。Sheffield Park駅には充実した博物館も併設されており、様々な鉄道グッズが陳列されていた。_DSC9950車両の雰囲気は非常におもむき深く、特に内装の化粧材として貼られた木パネルと、そこに何度も厚塗りされたらしき飴色のニスの風合いが良かった。座席のクッションの、埃っぽさ、やけにサスペンションが柔らかいバネの感じ、座る時のギチギチという、スプリングコイルが圧縮される感じがありありと分かる音なども、良いと感じさせるものがあった。

車内の後方の座席で、老人が二人乗っていたのだが、出発から到着まで、途切れること無く、ずっと何か話していた。あまり聞き取れなかったが、鉄道とは別に関係ない普通の世間話をしていたように聞こえた。ただ、エンジンの始動時、微妙な振動と共に床の下から何かカチ、カチンという音がし始めたときに、老人の片割れがひと呼吸置いて、「(ロッドの)音だ」とだけ言って、また世間話に戻っていったとき、何か彼らの風格が急激に上がって見えた気がした。

ほとんど聞いていなかったので実際は、鉄道の話や昔話ばかりしていたのかもしれないが、それでも問題は一切ないし、知らない。

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