Type Archive

The Type Archiveという活版印刷関連の設備、技術等を保存している施設に行った。運営資金難のためか、普段は一般解放されていないが、今日は、History of Monotype corporationという、世界有数のフォントメーカーMonotypeの歴史についての本の発売記念も兼ねて、予約制で施設が開放された。

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小さな工場の中に数多くの印刷機、活字の鋳造機、活字の母型を掘り起こす際に使われる器具、金属活字、紙板などが高密度で置かれており、活字の鋳造の実演もなされていた。こうした印刷機などは、凸版印刷の印刷博物館や、横浜の築地活字、またアントワープのプランタン・モレトゥス印刷博物館などに行ったときにも見たことがあったが、ここの空間は、全体的に未整理で生々しい印象があり、いまだにこの工場が稼働中かのような迫力があった。また会場には、見た感じ200人を超す人々が集まっており、全員がとにかく楽しそうに目を見開いて、会場の至る所を捜索し、会話に花を咲かせている熱気もありありと感じられた。

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