起きてまた眠る。夕方までたいした事も出来ないまま、過ごす。
夕方には語学学校へ行く。今日はあまりうまく言葉が回らなかった。
帰宅後、泉鏡花「夜行巡査」を読んだ。
八田巡査という、職務に忠実なあまり、一切の情けもなく乞食の母子を無下に叱責するような男がいて、その男には好き合った仲のお香という女性がいる。女性は八田巡査と結婚したいと思っているが、叔父さんが絶対に結婚を許してくれない。叔父は普段お香に非常に良くしているが、それでも一番の望みの幸せは絶対に与えるつもりはない、そうやってお香を苦しむ姿が見たい、お前をもっと苦しめるつもりで、それが生き甲斐だとお香に告げる。お香と叔父さんがそんな絶望的な話をしながら歩いていると、叔父さんが足を滑らせて川に落ちる。すぐ近くにいた八田巡査は、その話を聞いており、このまま見捨てれば自分たちは結ばれて幸せになれるが、「職務だ」といって、泳げないのに川に飛び込んで救助を試みるが、叔父さんも巡査も共に溺死する。という話。
誰も幸せにならないとわかりきっていながら、職務をまじめに遂行し続けて、最終的に犬死にする巡査。よく、戦時中などでは、人は、極限下で思考停止して不条理な行動をとってしまうというが、普通に暮らしているだけでも気がつくと思考停止している自分に気付くことがある。思考が止まっていると、不幸が起きてもそれすらよく分からなくなる…。