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平手

イギリスに戻ってきた。機内ではなんとなく映画を2本観た。特にオヤと思うものはリストになかったのだが、適当に、「バクマン」と「PIXELS」という映画を観た。ストーリーについてはどちらもこれといった感想はなかったが、バクマンの漫画を描くシーンの映像表現は面白いと思った。その後はタブレットで、なんとなく「LaraCraft Go」というパズルゲームをやっていて、解き方に詰まったら、寝ていた。このパズルゲームは3Dのシェーディングの質感が好きで、その絵を見たいがためにやっていた。アニメーションも美しくて良い。ゲームとして楽しいのかどうかはよくわからない。こういう平面的なシェーディングは昨今の流行でもある。

他にも機内エンタテイメントの「将棋」などもやっていたが、自分のろくでもない棋力だと勝つことができなかった。自分の知っているのは初歩中の初歩の原始棒銀という戦法だけで、それで勝てないプログラムには勝つことができない。自分のような初心者にとって、たいていの将棋プログラムは強すぎて、あまり勝負にならない。しかし、そう感じる人は、一定数いるようで、「こまお」という将棋プログラムは、初心者に勝つ喜びを知ってもらうために「弱いコンピュータ将棋」を目指して開発されたらしく、平手でも他のプログラムよりかなり弱く設定されているという。この、こまおの平手が現在、自分の勝てるちょうどくらいのレベルにある。レベルの高いソフトに対して、頭を悩ませるのではなく、ほどほどに張り合えるソフトに対して、やはり最後は結局圧勝して意味なく全ての駒を獲るというような意味のないことに全能感を覚えたりしていて、精神の弱さを感じる。

文章

SNS鬱という現代的な病気がある。Facebookなどで誰か他者のアクティブな投稿を見れば見るほど、それと対比した自らの日常が滲めなものに感じられ、鬱状態に突入していくという現象で、自分も少なからずそういう傾向にあるので、あまりそれらのサービスを頻繁にチェックしないようにしている。いまはどうだか知らないが、Facebookはかつてネガティブな投稿を極力表示させないようにするというアルゴリズムを採用していたので、利用者の一部が、自分以外の人間が全て幸福な状態にあるという強迫観念にかられ激しく精神を病み、フェイスブックのそのアルゴリズムに対して批判が高まったという話も読んだ。いずれもきちんとしたソースに基づく記事なのかは確認していないので、真偽は不明だが、話としては共感できるものがあった。そこから考えが飛翔し、普段、どこへ行った、あれを見たと記録しているこのブログも、誰かを同様に嫌な気分にさせているのではないかという思いが次第に頭を支配し始め、ブログを書くことを辞めていた。しかし新年も始まり、それは行き過ぎた考えだったと思い、またブログを始めることにした。SNSへの投稿には恐怖を感じるが、ブログにはそれがあまりない。SNSのフォーマットで文章を載せるとまるで自分の言葉でないように感じるが、ブログで自分が整えた真っ白なフォーマットの上だと、それを感じない。

ミュンヘン

昨日、今日とMunichに居た。街中を見るような時間が無かったし、移動などすべて用意されたものに同乗していただけなので、街の記憶がほとんどない。同行していた人によると、ミュンヘンはベルリンのようにあまり国際化されていないし、まだ古いドイツの感じが多く残っている場所なのだということだった。ベルリンに比べればどの都市もそのように見えるのではないかと思った。

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会社の取引先の主催によるクリスマス会が開かれ、セントラルの寿司屋に行った。SUSHI SAMBAという名前で、寿司とブラジル料理を提供するという良くわからないレストラン。互いを変に混ぜたようなメニューではなく、日本食もブラジル料理もどちらもちゃんとしたものを出しているようで、味はとてもおいしかった。一緒に行った同僚はハマチのカマにいたく感動していたようだった。

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Calder

Tate ModernにAlexander Calderの展示を観に行った。カルダーは、やじろべえのようにバランスを取りながら形を変えていく、動く彫刻・モビールを発明したことで知られている。最初期の、針金を使って作られた線的な彫刻や、二次元のキャンバスの前に、振り子のような幾何学形状が吊り下げられたものなど、実際に見るのは初めてだったものが多くあり、二次元と三次元の間を模索し続けていた変遷がとても良くわかった。ランダムに振れる振り子に対して、観客がボトルやカンなどをその軌道上に設置し、振り子に衝突させて生まれる音や、変則的なリズムを楽しむというインスタレーションのようなものもあり、動く彫刻を、音という方面にも拡張させていたとは知らなかったので、面白かった。後半の部屋には巨大なモビールが数多く設置されており、モンドリアンの影響下にある初期のものから、どんどん魚のような有機的な形になっていった後期のものまで、どれも見ていて飽きなかった。
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from Tate Modern website

その後にWhite CubeにてTight rope walkという名の展示を見た。展示のテーマは正直良くわからなかったのだが、具象のような抽象のような中間的な作風の絵画に的を絞ったキュレーションだったように見えた。現代の作家に混じって、マティスやピカソ、デュシャンなどの近代の巨匠作品も混ぜられており、100年分くらいの画家の作品が同一テーマで見られるのは面白かった。線が暴れている感じの絵に妙に目がいった。

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from White cube website

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Tracey Emin

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Georg Baselitz

少し買うべきものがあり、街に出た。目抜き通りはどこもクリスマス的な飾り付けで賑わっていた。また昨日はブラックフライデーという、クリスマスセールの始まりとなり、多くの店がその日限りの大きなセールを行う金曜日だったため、それに連なるこの土日もセールをやっている店が多いようだった。 DSC_0145その昨日のブラックフライデーのタイムセール的なもので、ゲーム機のPlayStation4がAmazonかどこかで結構な安さで売られていたと同僚から聞いて、思わず買ってしまいそうだったため、知ったのが後で良かったと思った。ゲームはもう10年近くあまり関心を持っていなかったのだが、1年近く前にBarbicanで観たDigital Revolutionというメディアアート等の展覧会で、近年のインディーゲームの展示コーナーがあり、それを見て、新鮮な表現力に妙に心をうたれた。それ以来、たまにゲーム動画などを見るようになり、ゲームをまたやってみたいと思うようになっていた。 関係ないがゲームの実況動画というのはなぜか大きな人気になっているらしく、今年の夏にもGoogleがYouTube Gameというゲーム動画専用のYouTubeを別に立ち上げて話題となっていた。(正確にはゲーム実況動画というジャンルは数年前からずっと人気だったようだが、企業が公式に支援や収益化を始めたという状況のようだ) 自分もここひと月、コツコツと20時間くらいかけて Final Fantasy XIII を最初から最後までプレイ、実況解説する動画を観ていた。まったく自分でプレイしていないにもかかわらず、なぜか相当な満足感が得られた。

大学

卒業した大学のOB会のようなものがあり、それに参加した。100名近い人が集まっていた。おととしにも参加したのだが、今回はもろもろの人と話すことができ、非常に面白かった。また場の活気も以前のものよりあった気がした。聞くところによると今回は若い参加者が多かったようだ。

食事

昨日、今日と、日本から出張者があり、夕食を共にしていた。今週は風邪をひいてしまっていて、鼻水と咳が止まらないという状況下で食事を一緒にしたために、一部見苦しい姿を見せてしまっていた気がする。熱や、だるさは無くなり、体調は全く問題ないと感じるのだが、咳と鼻が出続ける。特に鼻に関しては、花粉症のシーズンなどで誰もが経験することだと思うが、無限に液体が出てくるので恐ろしいものがある。