月別アーカイブ: 2014年12月

_DSC9840-気温が冷え込み、朝や夜などは車の窓ガラスが凍り付いていることもある。凍結した模様が美しいこともある。きれいだなと思うが、2秒後には即座にヒーターを入れて、さらにワイパーを作動させてゴリゴリと削るように氷にダメージを与えていく。

ハチワンダイバー

日曜。雨で寒いので家に居た。雨で寒くなくても居たかもしれないが、どちらでもよかった。

Denousen

「ルポ 電王戦(松本博文)」「ボナンザVS勝負脳(保木邦仁・渡辺明)」という二冊を読んだ。どちらもコンピュータ将棋に関する本…。電王戦とは2011年から行われているコンピュータ 対 人間の棋戦で、ボナンザ(Bonanza)はコンピュータ将棋に革命を起こしたアルゴリズムをもつ将棋プログラムのひとつ。

オセロで人間がコンピュータに絶対に勝てなくなり、チェスで世界チャンピオンがコンピュータに負けても、将棋ではコンピュータは絶対に人間に勝てないと言われていたが、2014年現在では、既にプロ棋士の9段(最高段位)をはじめ上段者が何度も破れており、名人の羽生善治などとはまだ対戦していないものの、棋力では既に人間を超えつつあるとされている。

最近、たまに意味なくiPadで将棋(将棋ウォーズというソフト)をやっているのだが、下手すぎてオンライン対戦で全く勝つことができず、かといって数多くある将棋の定跡・戦法を覚えようにもいまいち勘所がわからず、誰かに最初の基礎部分を手を引いて教えてほしいと思った。どんな分野でもそうだが、最初に「学び方」さえ教えてもらえれば、あとは独習ができるが、学び方すら分からないと、後が続かない。将棋ウォーズにはBonanzaに影響を受けて開発された、Bonanzaより強いPonanzaという解析エンジンが搭載されており、対局中に「棋神降臨」ボタンを押すと、5手だけ、自分に代わってその最強のPonanzaが指してくれるという機能がある。ただ実際、それを使っても、何故その手が最善になるのか自分には全く分からず、また、その手を使っても、その後の差し回しを考えられる棋力が無ければ続かないので、殆ど意味ないのだが、そんなに最強の将棋解析エンジンがあるのであれば、それを使って初心者に、レベルに合わせた手ほどきをしてくれるコーチング機能をつけてくれないかなーと思ったことから、コンピュータ将棋についてもう少し知りたくなり、上記の本を読んだ。

本の中で、ほんの一瞬だけコーチという可能性に触れられていたが、基本的にはまだどのソフトも、最強を目指して開発が続けられているようで、コーチングという機能は特に考えられていないようだ。

Bonanzaの開発者の保木氏自身は開発当初、将棋を殆ど知らないレベルだったようで、Bonanzaに過去のプロ棋士の何万という棋譜を「自動的に学習させる」という革命的な機能をつけたことで、本人の棋力をはるかに超えるソフトを作ったとある。その機械学習のためのパラメータと、人間が覚え易いパラメータは全く違う指標になるだろうが、似たようなアルゴリズムで、人間を手ほどきするための棋譜を逆生成できるプログラムができるのではという気がする…。

Constructing worlds

Barbican Centreに行く。ここは二次世界大戦後に建てられたヨーロッパでも最大の集合住宅・複合文化施設だが、その巨大さと、あまりに重々しいコンクリートのブルータリスム表現のため、ロンドンの歴史的景観に合わないと、ここを嫌う市民も多いようだ。でも自分はここの荒々しくて分厚いコンクリートの感じを好ましく思っている。ここのものに限らず、基本的にやや経年劣化した分厚いコンクリート塊の感じが好きで、以前に観たノルマンディーのトーチカなどはそれらの最上位に位置している。

_DSC9791- _DSC9792- _DSC9799-_DSC9805- _DSC9808-_DSC9802-

ギャラリーでやっているConstructing worldsという建築写真の展覧会を観る。名建築の傑作写真展といった趣きでなく、バリエーション豊かで、王道的な建築のグラビア写真的なもの、無名の町並みと人々に焦点をあてたルポタージュ的なもの、建物を被写体に写真それ自体の芸術表現をもとめたものなど、もろもろあった。

from Flowersgallery

最後の方に展示されていたNadav Kanderという人の写真が面白かった。中国の地方のある河川を撮影したドキュメント作品というベースだが、いかにも記録写真らしい、リアルな感じを極力そぎおとしたテイストで、非現実的なイメージを重ねて、さらに霧の感じを誇張して中国の伝統的水墨画のイメージも重ねていた。リアルなものをリアルなカメラでアンリアルに撮らないと表現できないリアルな風景がアンリアルな絵画に似ているのがリアルで…というようにイメージにイメージを何枚も重ねまくりながら、作品自体はすっきりして何かメッセージを叫ぶような感じもないというのが、すごく現代の作家という感じがする。

from Lucien Hervé website

古典的なものでは、コルビジェの建物を多く撮影していたらしいLucien Hervéの作品などがあり、これは、光と影のコンポジションを美しく構成したかったのだな、とコンセプトが分かりやすい。あまりに上手いので、その画面から何か精神的なものを語ることは可能だろうが、基本は平面構成の妙に焦点があったと思われる。

更に、別室で行われていたWalead Beshtyという人の展示も見た。新聞紙とか空き箱とかのゴミに何か青い図像を転写したものを大量に並べてあった。

_DSC9816- _DSC9812- _DSC9814-

帰宅時、サンタも帰宅しているのを見た。この他に十数名、いた。ビール等を片手に持ち、飲んでいた。

_DSC9817-

スーパーに寄って帰宅。向かいの家の玄関にクリスマス用イルミネーションが灯った。スーパーにもクリスマス用食材がたくさん売っていた。時間が経つのがあまりにも早い。

2 / 212