Constructing worlds

Barbican Centreに行く。ここは二次世界大戦後に建てられたヨーロッパでも最大の集合住宅・複合文化施設だが、その巨大さと、あまりに重々しいコンクリートのブルータリスム表現のため、ロンドンの歴史的景観に合わないと、ここを嫌う市民も多いようだ。でも自分はここの荒々しくて分厚いコンクリートの感じを好ましく思っている。ここのものに限らず、基本的にやや経年劣化した分厚いコンクリート塊の感じが好きで、以前に観たノルマンディーのトーチカなどはそれらの最上位に位置している。

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ギャラリーでやっているConstructing worldsという建築写真の展覧会を観る。名建築の傑作写真展といった趣きでなく、バリエーション豊かで、王道的な建築のグラビア写真的なもの、無名の町並みと人々に焦点をあてたルポタージュ的なもの、建物を被写体に写真それ自体の芸術表現をもとめたものなど、もろもろあった。

from Flowersgallery

最後の方に展示されていたNadav Kanderという人の写真が面白かった。中国の地方のある河川を撮影したドキュメント作品というベースだが、いかにも記録写真らしい、リアルな感じを極力そぎおとしたテイストで、非現実的なイメージを重ねて、さらに霧の感じを誇張して中国の伝統的水墨画のイメージも重ねていた。リアルなものをリアルなカメラでアンリアルに撮らないと表現できないリアルな風景がアンリアルな絵画に似ているのがリアルで…というようにイメージにイメージを何枚も重ねまくりながら、作品自体はすっきりして何かメッセージを叫ぶような感じもないというのが、すごく現代の作家という感じがする。

from Lucien Hervé website

古典的なものでは、コルビジェの建物を多く撮影していたらしいLucien Hervéの作品などがあり、これは、光と影のコンポジションを美しく構成したかったのだな、とコンセプトが分かりやすい。あまりに上手いので、その画面から何か精神的なものを語ることは可能だろうが、基本は平面構成の妙に焦点があったと思われる。

更に、別室で行われていたWalead Beshtyという人の展示も見た。新聞紙とか空き箱とかのゴミに何か青い図像を転写したものを大量に並べてあった。

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帰宅時、サンタも帰宅しているのを見た。この他に十数名、いた。ビール等を片手に持ち、飲んでいた。

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