Iceland 1

Gatwick空港にてW氏と落ち合い、昼過ぎの便でアイスランドのKeflavik空港に向けて発った。飛行機の離陸が遅れ、予定より遅めの時間にアイスランドに到着した。

空港からレイキャビク市内に向かうバスの車窓から、広大な景色を眺めた。茶色い荒野が果てしなく広がっていて、ほとんど何もなかった。アイスランドは全人口が30万人程度しかおらず、首都レイキャビク周辺にその6割程度が住んでいるという。_DSC8962

いったんホテルにチェックインしたのち、少し時間があったのでレイキャビク中心部を散策した。Hallgrímskirkja(ハットルグリムス教会)はレイキャビクのランドマーク的存在で、やや小高い丘の上に建っている宇宙的な造形の教会…。ある意味、ダイレクトな造形で、原始的というか幼稚ともとれるあたりが、逆に異文化圏に来たのだという怖さを感じさせた。とりあえず、両手を頭の上に伸ばし三角形を作り、教会とシンクロしたポーズをとって記念撮影してもらった。

_DSC8973その後、シーフードがおいしいというレストランに入り、夕食を食べた。自分はクジラのステーキを食べた。何かに似ている味がしたが、何に似ているのか分からなかった。味はしっかりしていて、とてもおいしかった。W氏のオーダーしたグラタンも少し分けてもらったがこれもおいしかった。店内にはアザラシやカニの剥製、宇宙のように星降る海に横たわる、大王イカらしき白い物体を描いた絵などがあった。W氏の地元、千葉のイタリア料理屋の内装に似ているという。。

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実は今日のメイン行程は夜にあり、事前に申し込んであったNothern Lightツアー(オーロラ観測ツアー)に出発した。夜8時過ぎ、徐々に日が沈み、外が青く暗くなっていく中を、オーロラ観測スポットまでバスで移動した。バス内は中高年が多かった。ガイドさんが、このバスには世界十数カ国からの参加者が乗っていると言っていた。

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バスは1時間程で観測地に着いた。休憩ロッジのようなものが営業しており、ガイド氏が、もう少し暗くなるまで、とりあえずホットチョコレート等で体を温めてはどうでしょうなどと言っていたが、気持ちがはやって、観測場所となる岩山にさっそく登った。

極寒の中、しばらくは何もない空を見ていた。時々、ウワーとどこかで声が上がって、皆が一斉に空にカメラを向け始めたりしたが、特に何も見えず、前のめった気持ちの見せた幻だったようだった。

その後、ガイド氏が現れ、既にノーザンライトが見えていると言って空を指差した。白いモヤが見えていて、雲だと思っていたものが実は光だったらしかった。微妙な見え方だったため、ちょっと想像していたものと違うなと思っていたら、徐々にその雲のようなモヤが濃くなり始め、ある時、はっきりと、空にカーテンがかかったように光る巨大な帯がかかった。これは想像以上にきれいで、あまりに滑らかな出現方法と、スケール感の大きさに、やや意識が持って行かれるような感じがした。写真では肉眼で捉えられない波長を拾うので、強い緑色に発行しているが、実際はもっと薄く淡く、白い光だった。

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岩山の上に集う参加者の方々。何らかの儀式のような感じになっていた。実際に、オーロラは、否応なく自然への畏れとか霊的な何かを感じずにはいられないような雰囲気があったので、かつてオーロラの下で何らかの儀式をやっていた人たちも居たのではと思う。

_DSC9037_DSC9029_DSC9023_DSC9053しばらくオーロラを見た後、ロッジでホットチョコレートを飲んで体を温め、ツアーの帰路についた。誰かひとり居なくなったらしく、捜索のためバスの出発は30分近く遅れた。その失踪者は見つからなかったようで、バスはそのまま出発した。本当に存在した人なのか、人数の数え間違いによる書類上にしか存在しない人なのかは、分からなかった。

Iceland 1」への2件のフィードバック

  1. sekiland

    なんか最後の最後で怪談みたいなオチになり、笑いました。
    オーロラにしても滝にしても、自然は凄いね。行ってみたいな―。

    返信
    1. toyoda 投稿作成者

      こちらはsekilandに笑いました。
      二日目のツアーでも誰か途中でmissingしたとか言っていた気がする。アイスランド人の超自然的な視点にたつと、人がひとりふたり消えようが大した問題じゃないのだろうかとも思ったけど、帰りの飛行機の機内誌では、アイスランドの山中で遭難したフランス人女性を、200人を超すアイスランドの市民ボランティアが探し出したという話が載っていた。毎年、数多くの遭難者を出すアイスランドでは市民ボランティアの捜索隊が根付いていて、多くの人を救っているらしい。

      返信

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