昨日に引き続きS氏と遠出し、いくつかの建物を見る。
ロンドンから2時間半ほどかけて、Norwichにあるイースト・アングリア大学の施設の一部、ノーマン・フォスターの初期の作品のセインズベリー視覚芸術センターを訪れた。がっつりとした構造体で外核が強固に固められており、建物内には一切の柱がない巨大空間になっている。その巨大さが気持ちよい…。造形のコンポジションとか、色彩だったりとか、いわゆるデザイン・美術的な手法で空間が作られているのではなくて、とにかく巨大で細長い無柱空間を作るという明快なコンセプトを元に、それを達成するための技術と論理の集積で、オリジナリティある空間が作られていた。いかにもデザインをしたという嫌味が全くなくて、純粋にエンジニアリングの結果として建っていて、それにも関わらずそれが表現として成立していて、全体的に美しさが感じられて、イギリスの誇るハイテック建築の名作と言われるだけあるものだった。
こういう技術を、もっと実用性や安さなどに傾けていくとプレハブ的な純粋な工業製品になっていくが、同じような志向性を持ちながらも、それでも「表現」した意思が感じられるのがやはりすごい気がする。
セインズベリー視覚芸術センター(1978)
キャンパスの他の建物もなかなか面白い外観を持っており、窓の中で幾人かの学生が料理をしている姿などが見えた。
ヘンリー・ムーアの彫刻がなまめかしく寝そべっていた。
Norwichから1時間半ほど南下し、偏差値の天井その2、ケンブリッジ大学へ向かう。昨日に引き続き、ジェームス・スターリングの建物を見る。やはり大胆な幾何学的造形が炸裂しており、心が躍る感じがした。窓サッシの収め方が巧妙なのか、ガラスが妙にパキパキと気持ちよく折れ曲がって、透明かつソリッドな形状を作っている。実際に中から窓の部分に近づいてみると、結構、複雑な機構で窓枠とそれを支える骨組みが入り組んでいたが、外からは非常にきれいでフラットなサーフェイスが、リズミカルに折れているように見えて凄くきれいだった。
ケンブリッジ大学歴史学部棟(1968)
歴史学部棟のヨコには、フォスター設計の法学部棟もあった。
ロンドンに帰った後は、S氏おすすめの中華料理屋で食事をとり、帰宅した。その店は非常においしかった。ショウガと鶏肉をいい感じにした料理がかなり美味しく、舌にやきついた。
久々にちゃんと建築物を見た気がするが、充実した土日となった。。
UKの大学めぐり、楽しそうだね!
最近、私の通ってる大学もTOP10ユニバーシティカレッジに選ばれましたぞ。
http://www.insignia-lb.com/2013/01/24/the-top-10-college-and-university-campuses/
スタンフォード大のチャペルとか、行ってみたい…
上位にランクインしてる…凄いね。やはりあの城の迫力は世界的なものだったか…。色彩もきれいだし、大きいのに繊細な感じもするし、あの中で学んでいるというのはうらやましいです。