コッツウォルズ地方の街や村をいくつか適当に回る旅行に出る。
まずはLacockという小さな村に行く。かなり小さな村でぐるりと一周するのに20分くらいしかかからない。村全体がナショナル・トラストの保存区域に指定されている。Lacock abbeyという、ハリー・ポッターの撮影にも使われたらしい修道院と、ヘンリー・タルボット博物館という、写真の現像方法の一種であるカロタイプを発明し、世界初の写真集「自然の鉛筆」を出版したことで知られる人物の博物館がある。歴史的に、写真技術の発明者としてはニエプスやダゲール等のフランス人が名を連ねているが、タルボットもダゲールとほぼ同時期にこのカロタイプという写真技法を確立していて、しかもカロタイプはダゲールのダゲレオタイプと違って、一枚のネガから何枚も写真を複製できるという決定的な長所を持っていたらしい。ただ画像の鮮明さはダゲレオタイプのほうがはるかに上だったために、カロタイプはしばらく陽の目を見なかったようだ。

タルボット博物館は想像よりはるかに小さく、見たかった写真集「自然の鉛筆」の原本も所蔵していなかった。たぶん、歴史的にあまりに重要な資料なので、この小さい博物館が購入するには値段が高過ぎるのかもしれない。「自然の鉛筆」の内容はグーテンベルグ・プロジェクトにより全てweb上に公開されている。この中に載っている、当時タルボットが撮影した写真とほぼ同じ風景が未だに変わらずにこの村に残っている。タルボット氏が、こんな周りに何もない、ど田舎の小さい村で写真技法の開発にコツコツ取り組んでいたと思うと感慨深い。
Lacock abbey
次にTetburyというアンティークショップが有名らしい街に行く。ここは小高い丘の上にあり、高低差のある景色がきれいだった。アンティークショップは確かに大量にあり、ひとつのストリートに10件以上、密集していた。ただほとんどが、本気の骨董品を扱うようなアンティークショップで、扱っている品物がクラシカル過ぎた。雰囲気が本気すぎて、入ることすら怖くてできないという店ばかりだった。どうせ買いはしないとはいえ、ゴチャゴチャしたガラクタのようなもののほうが気楽に見られて楽しいのだが、そういう店は1、2件しか無かった。
基本的に、街の中の建物はほとんどが古いもので、伝統的なコッツウォルズのハニーストーンを使ったものだったが、もちろん新築された家もたくさんあった。それらも一応、色はハニーストーン風な色に揃えられていた。
パブにて、ナッツを頼んだら高濃度の塩水にベチョベチョに漬けられたものが出てきて、塩の強さに舌がやられた。強烈に塩っぽいこういうジャンクなものは、別に嫌いでないのだが、この量ですら全部は食べられなかった。
夕食は別なパブで摂った。Confit duckという料理を食べたがこれはおいしかった。













