Camden townにあるニコラス・グリムショウ設計の建物を観に行った。機械的というか工業製品ぽい造形が特徴のイギリスの建築家の一人。建築生産効率などの観点から工業化を行っているというより、表現としてこういう感じを好んでいるようだ。この人は幼少時代、模型少年だったらしいが、コンクリートみたいな流動的な要素がなくて、パーツをカチャカチャ組み立てると出来上がるこういう建造物の図面を書くのは楽しかったのではないかと思われる。一般的にも多くの建物はプラモデルのように、細かなパーツを組み立てて出来上がるわけだけれど、意外と、仕上げという工程によってパーツ自体は見えなくなるケースが多い。この人にとっては、「組み上がった感」が感じられないと意味がなかっただろうから、個別のパーツが完成後もはっきりと見えていることが重要だったと思われる。
Grand Union Walk Housing (1988)
Sainsbury’s superstore (1988)
上の住宅のすぐ裏にある。イギリスの大手スーパーチェーンSainsburyの大規模店舗。すごく思い切っている感じがして清々しい。
ゴツゴツした鋼のフライング・バットレスが外部に何本も露出している割には、内部空間にもチョコチョコと柱がある。周辺を全て古い建物に囲まれていたら、異質感がもっとすごくて面白かったかもしれないが、周囲の建物からそんなに浮いている感じはしなかった。
さらにダニエル・リベスキンドのLondon Metropolitan university graduate centre (2004)も見に行った。中に入れなかったこともあったが、意外と小さくて、迫力に欠けた。ベルリンのユダヤ博物館とか、富山県のアウトサイドラインを見た時は非常にやばい感じがしたが…。
すぐ隣の建物はバルコニー部分が歯のように飛び出していた。