MALEVICH

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Tate ModernのMalevich展を観に行った。非常に充実した内容で、マレーヴィチが代表作「黒の正方形」をふくむシュプレマティスム作品群を最初に発表したとされる「最後の未来派展0-10」の展示方法が再現されていた。

Last futurism exhibition 0.10 from Wikipedia

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「黒の正方形」が、二枚の壁をまたぐように設置されているところが重要で、同年代のタトリンも、カウンターレリーフと称して、絵画の平面性の否定という名目で、部屋のコーナー部分に絵画や彫刻を設置することをやっていた。遠近法を完全否定して、幾何学図形のみの凄まじく平面的な絵画をやっておきながら、だからそこに無限の空間の広がりがあるとか言い出したこの人たちはやはり偉人だと思う。また、この、部屋のコーナー上部という位置は、ロシアの農村部に広がったロシア正教において通常、聖母マリアの絵が掲げられる位置らしく、新しい芸術のアイコンとして、この無味乾燥な黒の正方形を位置づけていたこともわかる。

テートモダンを後にして、しばらく川沿いを歩いていると、なぜか未来派の絵画のような模様をほどこされた船が停泊していた。暴力的だった。これが何なのかは、知らない。

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日本で1年以上前に出た、村上春樹の新刊がイギリスでは今月発売になったようで、書店の店頭で見かけた。今日は幾何学的な図形ばかりが目についた。

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夜は、よくわからない日本食どんぶり屋に行こうと試みたが、行ってみたら閉まっており、その近くのイタリア料理屋に入ってパスタなど食べた。

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