Stockholm 07

その後、ブレーデンベリ・デパート(Bredenbergs varuhus)に行った。これはもはや言われなければアスプルンドの設計とは分からないくらい、これといった特徴が無いので探すのに非常に苦労した。実際は中央駅のすぐ裏手に建っていた。

ブレーデンベリ・デパートはとうの昔にオーナーが変わっており、今はFEETFIRSTという安売りの靴屋が入っていた。内装ももはや原型はなく、階段の手すりなど、ごく一部にオリジナルの意匠が残っていたが、それだけを見たところで特に何も思うところはなかった。女性靴売り場で、手すりの写真をパチパチと撮っていたので、店員から、何やってるんだ?と注意を受けた。
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見落としてしまいそうなレベルの存在感だったが、通用口の横のショーウインドウのところに、このブレーデンベリ・デパートのかつての姿を伝える展示コーナーがあり、そこには竣工当時の写真や、手すりの図面などの資料が置かれていた。また、この建物がどのような経緯を経て、現在に至っているかの説明なども書いてあった。途中で一回、アスプルンドの息子の設計により、外壁材の張り替えなどが行われていたようだ。内装はもはや見るべきものはないとしても、駅裏の一等地にあるこの小さなビルが建て替えられずに残されているということには、関係者の努力を感じなくはなかった…。

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