Margateというイギリス東の端にある街のTurner Comtemporaryという美術館に行った。RISKと題された展示をやっており、そのテーマ通り、芸術家がリスクをどのように作品の題材として捉えてきたかというものだった。
飛行機を炎上させて、その中に防火服を着た作者が搭乗していくという謎の映像や、弓を引き合う男女の映像など、なんというかリスクを直接的に扱った作品が目に付いた。一緒に行っていた友人と、「リスクですね」などと感想を言いあっていたが、それ以外、言いようが無かった。けれどよくわからない面白さがあった。
他にも何か脚立の上から、積み上がったダンボールの上にダイブして、できた大きな凹みを展示してあるものなど謎な作品が結構あった。
その中に紛れて、グルスキーやリヒターなどの作品もあり、それらはリスクとどのような関係にあるのかは分からなかったのだが、テーマ関係なしに、一見して美しいと感じるのはさすがだとは思った。
オノ・ヨーコのパフォーマンスの代表作であるCut Pieceの記録映像も展示されていた。これは若かりし頃のオノヨーコが舞台に無言で座り込んでいて、そこに観客がひとりずつ上がっていって、傍のハサミで服を少しずつ切っていくというパフォーマンスなのだが、やはり強烈な緊張感があり、面白かった。