ドコモ定食

正月に見た、格差と働き方の番組の中では、木暮太一という人がこんな事を言っていた。
・雇用制度がぶっ壊れきった現状、単一企業にずっと養ってもらえるという考えは幻想でしかなくなってしまった。それではダメだということで起業や転職の関心が高まっているが、多くの普通の人にとってそれはリスクが大きすぎる。
・問題なのはシングルインカムに頼った生活をすることなのだから、結婚以外のリスクヘッジの方法として副業の在り方を考え直すべき。今すぐ起業、とかでなく、10年くらいかけて自分のセカンドジョブを育てていける働き方はできないか。
・人は1年でできることを過剰評価し、10年でできることを過小評価する。10年かければセカンドジョブは育つ。
(この人が言っていたセカンドジョブという単語は初めて聞いたが、週末起業の延長のようでありつつ、主業と副業でなく、どちらかにプライオリティをおかずに、単純に、2つめの仕事という意味のようだ…。)

話のおおまかな筋は納得できる。もしそういう流れが主流になれば、おそらく働く上での態度も変わってくると思う。一般に、多くの企業人は、低評価や解雇を恐れて、会社や上司に対して「本当に言いたいこと」や「挑戦的なこと」を言わなくなる傾向にあると言われている。特に伝統的な日本企業だと、そのリスクを取らなくても会社はなんとなく回っていくので、リスクのバランスを考えると、その選択をしないという人が多いという結果に対して、何ら不思議なところはない。でもダブルインカム状態にある人は、ある程度保険が効いている状態にあるので、ひるまずに何かを言えるようになる可能性はある。
これは単に収入面だけではなく、精神面にもあてはまり、例えば会社活動とは別に、独自に芸術活動などを行っている人など、アイデンティティの置き場所を2カ所に分散できれば、片方でうちひしがれても気持ちが壊れずに済むかもしれない。

失うもののない裸一貫で突っ込んでいける人間は確かに強いが、それを出来る人は限られているので、もっと多くの人に可能性の開かれる、2つ3つの堰を持つ生き方を模索しましょうという話だったように感じた…。これからどう生きるか…。

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