月別アーカイブ: 2013年9月

Iceland 3

アイスランド最終日をむかえる。朝食を摂り、一日目に訪れた教会に再度行った。初日は到着時間が遅すぎ、中に入れなかったため。。やはり何か、思い切りが良すぎる形をしている気がして怖い。しかし良くわからないが、芯に響くものがある。

_DSC9252 _DSC9260

このスペースシャトル型のタワーに登ることが出来、上からレイキャビクの街を見渡せる。家々の屋根が割とカラフルで、コロコロとしたサイズ感のせいもあってやはりかわいい感じに見える。

_DSC9265

何となく、カメラに入っているミニチュア風撮影モードを使ってみる。こんな機能があることなど、すっかり忘れていたが、突然思い出した。

_DSC9270 _DSC9272

その後、レイキャビク市内をふらふらと散策した。アイスランドはミュージシャンのBjörkが最大の産業と言われる程、音楽がさかんな街だが、昨今のアイスランド音楽シーンを支えたとされる有名レコード店12 Tonerに行った。Sigur Rósやmúmも良く訪れていたらしい店。入ると、店員にいきなり、良かったらエスプレッソでもいかがかと勧められる程、フレンドリーな感じの店だったが、エスプレッソは断った。昨日、行ったHarpaコンサートホール内にも支店があった。

_DSC9286 _DSC9288

その後さらに昨日、食べたホットドッグ屋を再訪する。丸い感じの鳥が寄って来て、パンの切れ端などを与えた。皆で分け合うと行った精神はみじんも無く、素早さに勝る者が多くを手にしていた。当初、2匹くらいしか居なかったはずだが、気づくと10匹以上がピヨピヨと大量に集まっていた。何も、口にすることができなかった者もいただろう。。

_DSC9294その後、目星をつけていたカフェに行ってこの旅を終えようとしたが、最後の最後でGoogle mapにだまされ、目当ての店にたどり着けずに遠くまで歩かされ、時間切れとなった。検索結果のマーカーが違う場所を差していた。事前に買っておいた信頼と実績のあるガイドブック「ロンリー・プラネット」の地図をきちんとチェックしておくべきだったと反省した。。

近くのパン屋のようなところで簡単に昼食をとり、変な筋肉質の猫のキャラクターが描かれた、「ミロ」のような味のチョコレートミルク的な飲み物等を飲んだ。ホテルに戻り、荷物を回収して空港行きのバスに乗り込んだ。

_DSC9300

あっという間の旅ではあったが、現実離れしたものをいろいろ見られた。広大すぎた自然に飲まれた感じになって、余韻のようなものがいつまでも残った。。帰りの飛行機は窓側の席だったため、離陸してだんだん遠くなって行くアイスランドの土地をずっと見ていた。

Iceland 2

アイスランド2日目。ホテルにて朝食を摂った後、Golden Circleツアーというものに参加。レイキャビク周辺の主要な自然環境の見所をまわるツアー。

最初にÞingvellir National Parkという国立公園を訪れた。素のままの大地が露出している感じで、とにかく今までに感じたことの無いような広さを感じた。この国は、どこに行ってもだいたい地平線か水平線が見えている気がする。残念ながら雨が降っており、やや凍えながら公園内をしばし散策した。_DSC9057 _DSC9061

休憩所でアイスランドの国鳥、パフィンのポストカードなどを見る。良い顔をしている。パフィンという鳥については、パフィンという名前の有名なウェブブラウザがあるので知っていた。Flashに非対応のiOSデバイスからでも無理矢理Flashを動かせるという強烈な機能を有していた。

_DSC9085

各拠点の移動はバスで行った。遠くで地表から煙が噴出しているのを見た。アイスランドは火山国なので、そこかしこから温泉が湧いていて、地熱発電もさかんなようだ。

_DSC9090

牧場では、馬に与える飼い葉を収納している白い袋が点在していた。最初、なんだか分からなかったが、ガイドさんが、牧場内にたくさん見えているのは巨大な白いマシュマロで、馬はそのマシュマロを食べて育ちます、と説明していた。

_DSC9092

その後、黄金の滝と言う名前を持つGullfossという滝に向かった。ここも素晴らしいところで、人生においてこれほど、巨大な滝は見たことが無かったので、思わずおおーと声が何度も出た。人のサイズとの対比が凄い。

_DSC9112 _DSC9134

休憩所で昼食をとる。サーモンベーグルと何らかのキノコのはいったクリームスープを食べた。キノコのスープが非常に美味だった。

_DSC9142

Geysirという、熱湯が地表から吹き出すところに到着。日本で言うところの地獄谷、および間欠泉のたぐいのもの。10分間隔くらいで、20メートル近く湯柱が吹き出す穴があり、皆でそこに群がってシャッターチャンスを狙っていた。熱湯がバスンと音を立てて吹き出す瞬間は妙に気持ちのよい感じで、面白く、何度か見いった。日本だと確実に温泉卵が売っている環境だが、さすがに無かった。硫黄のにおいがあたり一面に立ちこめていた。

_DSC9143 _DSC9153 _DSC9169

その後、また別な滝や小さな教会などを訪れ、最後にレイキャビクの電力消費を支える地熱発電所をまわって、ツアー終了となった。このツアーはかなり充実した内容で素晴らしかった。景色が異次元すぎて、見た瞬間にポカンとなるものばかりだったので、特別な感想を述べられないが、素晴らしかった。

_DSC9200 _DSC9205

レイキャビク市内に戻り、市内で有名らしいホットドックスタンドへ。ビル・クリントンも食べに来たという逸話があるほどの店。ソースがやや甘いのと、サクサクするパン粉みたいなものが入っていて、確かに美味しかった。地味だが、今まで食べたホットドックの中で最も好きな味だった。

_DSC9225_DSC9222たたみかけるように、夕食へ移項し、Icelandic Fish&Chipsという店でFish&Chipsを食べる。アイスランドなので多分、魚の質が良かったのだろうが、舌が良くないのでイギリスの魚との違いがあまり分からなかった。ただ調理は非常によく、サクサクしていておいしかった。アイスランドに来てから割とおいしいものばかり食べれている気がした。
_DSC9231

夜はHarpaという近年、出来たコンサートホールに行く。今年度の欧州最優秀現代建築賞(ミース・ファン・デル・ローエ賞)を受賞したという建物で、ヘニング・ラーセン・アーキテクツと、美術家のオラファー・エリアソンの協業による設計。鱗のような外壁にホログラム箔のようなものが貼ってあって、チラチラときれいに光っていた。

_DSC9237_DSC9234 _DSC9215_DSC9243

せっかくなので、ちょうどやっていたクラシックのチケットを取り、館内の大きなホールでしばし音楽鑑賞した。何故か内装に、真っ赤にコーティングされた木材を使っており、強烈な感じがして美しかった。

_DSC9245 _DSC9248 _DSC9250コンサート終了後、極寒のなかをホテルまで歩いて帰った。夜のHarpaコンサートホールは、壁面に埋め込まれたLEDが点灯し、さらに良い感じに乱反射していた。

Iceland 1

Gatwick空港にてW氏と落ち合い、昼過ぎの便でアイスランドのKeflavik空港に向けて発った。飛行機の離陸が遅れ、予定より遅めの時間にアイスランドに到着した。

空港からレイキャビク市内に向かうバスの車窓から、広大な景色を眺めた。茶色い荒野が果てしなく広がっていて、ほとんど何もなかった。アイスランドは全人口が30万人程度しかおらず、首都レイキャビク周辺にその6割程度が住んでいるという。_DSC8962

いったんホテルにチェックインしたのち、少し時間があったのでレイキャビク中心部を散策した。Hallgrímskirkja(ハットルグリムス教会)はレイキャビクのランドマーク的存在で、やや小高い丘の上に建っている宇宙的な造形の教会…。ある意味、ダイレクトな造形で、原始的というか幼稚ともとれるあたりが、逆に異文化圏に来たのだという怖さを感じさせた。とりあえず、両手を頭の上に伸ばし三角形を作り、教会とシンクロしたポーズをとって記念撮影してもらった。

_DSC8973その後、シーフードがおいしいというレストランに入り、夕食を食べた。自分はクジラのステーキを食べた。何かに似ている味がしたが、何に似ているのか分からなかった。味はしっかりしていて、とてもおいしかった。W氏のオーダーしたグラタンも少し分けてもらったがこれもおいしかった。店内にはアザラシやカニの剥製、宇宙のように星降る海に横たわる、大王イカらしき白い物体を描いた絵などがあった。W氏の地元、千葉のイタリア料理屋の内装に似ているという。。

_DSC8995 _DSC8987 _DSC9006

実は今日のメイン行程は夜にあり、事前に申し込んであったNothern Lightツアー(オーロラ観測ツアー)に出発した。夜8時過ぎ、徐々に日が沈み、外が青く暗くなっていく中を、オーロラ観測スポットまでバスで移動した。バス内は中高年が多かった。ガイドさんが、このバスには世界十数カ国からの参加者が乗っていると言っていた。

_DSC9009

バスは1時間程で観測地に着いた。休憩ロッジのようなものが営業しており、ガイド氏が、もう少し暗くなるまで、とりあえずホットチョコレート等で体を温めてはどうでしょうなどと言っていたが、気持ちがはやって、観測場所となる岩山にさっそく登った。

極寒の中、しばらくは何もない空を見ていた。時々、ウワーとどこかで声が上がって、皆が一斉に空にカメラを向け始めたりしたが、特に何も見えず、前のめった気持ちの見せた幻だったようだった。

その後、ガイド氏が現れ、既にノーザンライトが見えていると言って空を指差した。白いモヤが見えていて、雲だと思っていたものが実は光だったらしかった。微妙な見え方だったため、ちょっと想像していたものと違うなと思っていたら、徐々にその雲のようなモヤが濃くなり始め、ある時、はっきりと、空にカーテンがかかったように光る巨大な帯がかかった。これは想像以上にきれいで、あまりに滑らかな出現方法と、スケール感の大きさに、やや意識が持って行かれるような感じがした。写真では肉眼で捉えられない波長を拾うので、強い緑色に発行しているが、実際はもっと薄く淡く、白い光だった。

_DSC9020 _DSC9021

岩山の上に集う参加者の方々。何らかの儀式のような感じになっていた。実際に、オーロラは、否応なく自然への畏れとか霊的な何かを感じずにはいられないような雰囲気があったので、かつてオーロラの下で何らかの儀式をやっていた人たちも居たのではと思う。

_DSC9037_DSC9029_DSC9023_DSC9053しばらくオーロラを見た後、ロッジでホットチョコレートを飲んで体を温め、ツアーの帰路についた。誰かひとり居なくなったらしく、捜索のためバスの出発は30分近く遅れた。その失踪者は見つからなかったようで、バスはそのまま出発した。本当に存在した人なのか、人数の数え間違いによる書類上にしか存在しない人なのかは、分からなかった。

カニ

部署に新しく日本から赴任して来た方が参入した。勤務後に、その方と他の同僚の方と食事をともにした。カニ缶?を使ったスパゲッティをふるまっていただいたがこれが非常においしかった。

Talking Type

_DSC8948

Victoria&Albert museumに行った。現在ロンドン市内の様々なところで、London design festivalと称して様々な展示が行われており、このVA博物館でも大規模な特設展示やイベントが行われている。_DSC8898

主な目的はTalking Typeという講演会を聴きに行くため…。世界的に有名なデザイン事務所PentagramのDomenic Lippaという方が、彼が影響を受けたタイポグラフィと、実作について語るというものだった。言語がやはりあまり聞き取れないこともあり、開始2分以内くらいでいきなり眠ってしまって、最初の10分くらいは聞き逃してしまったが、紹介されるスライドは興味深いものが多く、バウハウス、ダダイスム系、エル・リシツキーやヤン・チヒョルトなどのモダンタイポグラフィの黎明期のもの、ハーブ・ルバリンに代表されるアメリカ系タイポグラフィ、ミューラー・ブロックマン、エミール・ルダー、ウォルフガング・ワインガルドなどのスイス系タイポグラフィ、ウィム・クロウウェルのオランダ系、オクタヴォなどのデジタル以降のタイポグラフィ、などが次々と紹介された。その後、それらの作品から学んだことを結実させた仕事として、Circular Magazineのレイアウトの解説がなされた。

実作は別室で実物も展示されていた。かなり実直に、先人達の研究・構成感覚を身につけて、進化させているという感じで、文字以外の構成要素はあまり用いずにストイックなレイアウトをしており、美しかった。ヘルムート・シュミット(というスイス系タイポグラファ)が言っていた、見ることと読むことの両面からの追求を丁寧にやっている感じがした。

紹介していたスライドの内容は、モダンタイポグラフィの歴史をざっと舐めて行くようなものだったが、構成としては、日本で発行されている「タイポグラフィ・トゥデイ」の内容に近く、それに近年の誠文堂新光社刊の雑誌「アイデア」で特集されている巨匠の作品を加えたような感じで、見覚えがあるものも多く、言葉は不明ながらもなんとなく理解できて、アイデア誌が「グラフィック・デザインの理論的土壌を作る」と言って、歴史の総まとめをしてくれていたことをありがたく思った。

_DSC8943 _DSC8940

ノンブル(ページ番号)が外に飛び出てる。この号では意図的にエラー要素を取り入れたとの事。写真では見えないが、本文の組版も、通常だと間違いとされるようなことを多くやっている。_DSC8930

大胆に明けた余白がきれいで良い。この余白の感じを効果的にするために、A3サイズくらいの大きさが必要だったが、そのせいで雑誌がポストに入らなくなってクレームが来たとか言っていた気がするが、そうは言っていなかったのかもしれない。

講演会後は、館内の他の展示を見漁った。大量にいろいろ見たが、Julia Lohmannという昆布を素材としたオブジェを制作している人がスタジオを一時的にここに移して公開しており、これがかなり面白かった。_DSC8902 _DSC8904 _DSC8905 _DSC8907 _DSC8908 _DSC8912 _DSC8913 _DSC8914

北海道に数ヶ月、滞在して作品を作っていた期間があるらしく、昆布を素材にすることはそのときにひらめいたらしい…。ナガコンブという昆布を使っているらしい。日本の昆布が、異国の地でこのような謎の造形物に変化しているというのも楽しい。まわりの人がワンダフルとかクールとか言っていた。

_DSC8917

大きい作品もあった。こういうクネクネした気持ち悪い形がわりと好きなので、やや気分が高揚した。

その他の作品にも割と気になるものがあった。

_DSC8924 _DSC8926 _DSC8944

その後、更に館内でやっている「Memory Palace」という企画展も見た。これも面白い内容だったが、写真が撮れなかった。

更に場所をショーディッチ地区に移し、そこでの展示もいくつか見た。雨も降って来て、多くの店が閉まり始めたので、帰路についた。

帰宅後、適当にサラダを食べて夕食とした。部屋がずいぶん寒くなってきた。

打ち合わせ

朝は掃除や調べものなどして過ごす。薄暗く寒い。最近はだいたい曇っていてイギリスらしくなってきたようだ。少し雨も降って、カツカツと窓ガラスに水の粒が当たる音がした。

午後は、来週の旅行に向けてW氏に家に来てもらって、打ち合わせし、訪問場所などを決めた。この家にも、初めて訪問者が来たことになる…。見所の多い旅になりそうで楽しみだ。

夕食に近くのフランス料理屋へ。ここは以前から人に薦められていたのだが、一月半くらいずっと(バカンスか何かで)派手に休業していて、最近また開き始めた。どうも一人だとやや行きづらい雰囲気で、躊躇していたのだけど、W氏を伴って初の入店となった。割と気さくな感じで味もおいしく、良かった。ウェイトレスの人がいるにもかかわらず、多分、シェフの初老のかたが、いそいそと給仕をしてくれていた。

どうも料理のテイクアウェイ(持ち帰り)も可能らしく、一人の際はそれも良さそうだと、思った。

Candy says

金曜は同僚の人々の帰宅時間がいつにも増して早い。自分も早く帰ろうと思って、やや早めにオフィスを後にした。

会社近くの、いつも使っているスーパーとは違うスーパーに寄ってみた。5分程、遠いところにあるが、少し品揃えが良い。渋滞に巻き込まれながら帰宅。やや早く帰ろうとした結果、このあたりの人々の帰宅ラッシュ時間に見事、重なってしまった。

職場の上司が、だいたいいつも何か音楽をオフィスに流しながら作業しているのだが、今日は「何かリクエストはあるか」と聞かれたので、60年代の何かをと言ったら、Lou Reedを流し始めて、それが妙に良かったので、帰ってからもルー・リード(およびVelvet underground)を聴いた…。

バナナを揚げたもの

送別会画像を作った関係で、会社のかたの送別会に参加する。この方もメールでやり取りしたことがあるだけで、会ったことはなかったが、参加した。前回の送別会がかなり体育会系の雰囲気だったが、今回のはもっと控えめな雰囲気のもので、心地よかった。ふるまいに無理が無い。

会場は中華料理屋で、バナナを大学芋のように飴でくるんだものが妙に美味しく、いつか自作したいと、思った。

今日はずいぶん寒く、暗く、割と強めの雨が降っていた。店の近く、West byfleet駅のすぐそばに、Sheer Houseというやたらとジオメトリックなコンクリートの固まりの集合住宅が建っていた。天気のせいもあってか、一瞬、廃墟のような冷徹さが感じられた。