フィンランドに旅行に出る。一日目はヘルシンキについてすぐFLOW festivalという音楽フェスに行った。ヘルシンキ中心部からそう離れていないところにある元火力発電所跡地で開催されていた。入場者数は約2万人とのことで、ヘルシンキの人口が60万人くらいなのでかなりの人数がここに集結していることになる。良い演奏が多く、かなり楽しめた。
翌日からは市内散策およびアアルトの建物などを見た。写真を適当に貼る。
アカデミア書店
アアルトスタジオ。現在でもアアルト財団のオフィスとして使用されており、アアルト建築の修復やリノベーションなどを手がけるために数人の建築家が仕事をしている。
曲線的なドアの取手。アアルトの建物の多くに登場する。
照明の多くも、シリンダー形状の組み合わせのバリエーションでできている。
色彩は基本的に白く、それに家具の木目と光がきれいに映える。
さらにアアルトの自邸にも足を運んだ。曲げ木のディティールが随所にあるとはいえ、基本的には幾何学的な構成なのに、光の入り方がとにかく優しく柔らかく、落ち着く。圧倒されるみたいな強い空間表現があるわけではないし、何らかのコンセプチュアルな理論を感じるわけでもないが、とにかく空間の質がよいと感じる。体験しないと分からないという意味で料理や音楽に近い。そういう根源的な質を、幾何学図形で目指そうとした20世紀初頭の美術運動は、ピュアで、やはり良い。ここが暮らしやすいのかどうかは、知らないが、美しかった。