他人

オフィスで使っているパソコンが新しくなった。三ヶ月以上前にオーダーしたもので、オフィスにもひと月以上前に到着していたのだが、セッティング担当の人が全く手を付けてくれず、ソフトなどがインストールされないまま長期間放置され続けていた。さすがに永遠にほっとかれると思い、足繁く係の人のところに通ってやっとセットしてもらえた。新品のパソコンの上には、埃が積もっていた。

End

明け方や夜はもうかなり寒い。夏の服装はもうそろそろ終わりにしなければならないだろう。何でもそうだが、終わってみればすべて短かったと感じるのは普通のことなので何の心配もいらない。

Cornwall 02

Eden Projectというフラードーム的な球状の温室の集合体で形成された植物園に行く。設計はニコラス・グリムショウ。球が六角形で分割されているから、三角形の分割のフラードームとは違うのかもしれないが、よく知らない。前情報では、球の中に高低差があって、気圧差、気温差を生み出して、それに応じた植栽を植えている、と聞いていたが、特にそのようなことはなく、意外と普通の温室だった。

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エデンプロジェクトは割と早々に引き上げ、St.Michael Mountへ行った。到着したときはまだ満潮時で、島への道は完全に海の中だったので、いったん連絡船を使い島に上陸した。

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城の城壁にて、大砲にまたがる人。

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城からの眺めはさすがに非常によく、天気も問題なく晴れていたのでかなり気持ちのよいものだった。城自体も、小山の上に建っているからなのか高低差のある内部空間で、入り組んでおり興味深いものだった。

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城から出る頃には潮が引いて、道ができていた。景色が劇的に一変するので、驚いた。_DSC4980_DSC5008カモメと、後ろを往く人間の集団。

夕方発の電車でロンドンまで6時間近くかけて帰った。コーンウォールは短い小旅行だったが、イギリスでも有数の人気観光エリアというのがよく分かる本当に風光明媚なところだった。今この日記は、後日になって駆け抜けるように一気に書いているので、多くは書かないが、特にSt.Michael mountは美しく、行けてよかった。自然と人工物のバランスがすぐれている。

Cornwall 01

昨日フィンランドから戻ったばかりだが、今週は更に、畳み掛けるようにコーンウォール地方への旅に出た。昨夜、夜行の寝台列車がロンドンを出発し、朝になったらイギリス最西端のあたりのペンザンス地方に着いているという算段で行った。

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イギリスのモンサンミッシェルと呼ばれる、満潮時には完全な孤島となる島に建つ城、St.Michael mountが見えた。

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Minack theatreという断崖絶壁に自力建設された劇場を訪れた。これもフランスのシュヴァルの理想宮のように、とある女性がたった一人で建設を始めたものらしい。

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晩年のその人。一輪車に座っているというのがとても良いと思う。_DSC4780 _DSC4789

場所を変えイギリス最西端の碑の建つLands Endへ行った。地名がそのままなのだが、そういう地名の場所。どこかのファミリーが有料の記念撮影をしている様子を更に撮影し、満足を得た。

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自分の知っている場所では北海道の万座毛に近い。_DSC4816

更に移動しSt.Ivesへ。知らなかったが、ここにもテート・ギャラリーがあり、この地は20世紀初頭に、抽象芸術の前衛達の集まる芸術村として栄えたらしく、モンドリアンなども頻繁にここを訪れていたらしかった。_DSC4827 _DSC4838 _DSC4856

既に気温は割と寒かったが、St.Ivesのビーチはまだ人でいっぱいだった。

いったん宿にチェックインし、夕食に少し離れたPadstowという町にあるStein’s Fish & Chipsという店に行った。同行のW氏が見つけてくれたもので、イギリスで一番おいしいフィッシュアンドチップスという評判らしい。シェフの人は相当な著名人らしいのだが、この地方の魚しか信用していないらしく、ロンドンなどの都会に店を出すことはしていないという。店にはかなりの行列ができており、30分以上待って、入ることができた。確かに非常においしく、明らかにフワフワ度が今まで食べてきたものとは違う気がした。

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Finland 03

フィンランド最終日となり、見れていなかった美術館など一気に見た。おとといの月曜日に、一度観に行こうとしていたのだが、月曜日はほとんどの施設が休館日ということを知らず、やむを得ず断念したところへの再訪だった。

キアズマ美術館。マリメッコとフィンランドの若手作家のコラボレーション的な展示をやっていた。_DSC4722 _DSC4728アテネウム美術館でもトーベヤンソン展をやっていた。こちらのほうが、先日見たムーミン谷美術館に比べ、氏の生涯に焦点を当てた、より網羅的なもので、ムーミン谷博物館の所蔵品の多くもこちらに来ていたようだった。しかしどの絵画よりも、やはりムーミン関連のペン画の出来が突出しているように思えた。個人的には、割と視点を引いたロングショットの絵の多くがよいと思った。微妙な距離感で、遠くで何か変なトロールが何か必死にやってるという、アリの観察箱を見るような上位概念からのやや冷たい視線がある気がした。そういう、人ならざるもの達の所業だからこそ、ムーミンの物語がユーモアと真理をもつのかもしれない。

Talin

ヘルシンキからフェリーに乗ってエストニアのタリンという町に来た。タリンは旧市街という保存地区が世界遺産に登録されており、古い石畳の町並みが期待どおりのファンタジー感を出しているきれいな町だった。

_DSC4675 _DSC4697 _DSC4708ヘルシンキータリン間はフェリーで2時間半程度で、多くのヘルシンキの人々が日帰りでタリンにやってくるという。タリンは物価が結構安いらしく、特にビールがヘルシンキと比較して異常に安いらしく、帰りのフェリーでは多くの客がカートを引いて、大量の箱買いしたビールを搬入していた。自分は土産用に箱入りのチョコレートを買ったが、それも何かが間違っているような安さで驚いた。

Finland 02

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VRというJR東日本に似たマークを持つ列車に乗ってTampereという町に移動した。

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カレヴァ教会という建物を見たのちに、街中をフラフラと歩きながらムーミン谷博物館に行った。今年はムーミンの作者のトーベ・ヤンソンの生誕100周年にあたる年で、各地で多くのイベントが開かれているという。なぜか写真を一切撮らなかったので、何も載せるものが無いが、多くのムーミンの原画があり見応えがあった。特にムーミンに深い思い入れがある訳ではないが、単純にあのヌルっとした造形は好みではある。冷静に見ると明らかにグロテスクな形状をしているにもかかわらず、紙一重でかわいくできるというのは北欧および日本の専売特許という感じがある。かわいさが、奇形から発生するので魅力的になる。

_DSC4660その後、町を一望できる塔、その下にある北欧で一番おいしいというふれこみのドーナツ屋、などに行き、割と夜遅くの電車でヘルシンキに戻った。ドーナツはシナモンが生地に練り込まれたもので、非常に優れていた。シナモンという食材は時折、自分が手を出しては行けないと感じるようなオシャレ感を出していることがあるので恐ろしいものの一つだが、久しぶりに食べると非常においしく、やられた。

Finland 01

フィンランドに旅行に出る。一日目はヘルシンキについてすぐFLOW festivalという音楽フェスに行った。ヘルシンキ中心部からそう離れていないところにある元火力発電所跡地で開催されていた。入場者数は約2万人とのことで、ヘルシンキの人口が60万人くらいなのでかなりの人数がここに集結していることになる。良い演奏が多く、かなり楽しめた。

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翌日からは市内散策およびアアルトの建物などを見た。写真を適当に貼る。

アカデミア書店

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アアルトスタジオ。現在でもアアルト財団のオフィスとして使用されており、アアルト建築の修復やリノベーションなどを手がけるために数人の建築家が仕事をしている。

曲線的なドアの取手。アアルトの建物の多くに登場する。

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照明の多くも、シリンダー形状の組み合わせのバリエーションでできている。

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色彩は基本的に白く、それに家具の木目と光がきれいに映える。

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さらにアアルトの自邸にも足を運んだ。曲げ木のディティールが随所にあるとはいえ、基本的には幾何学的な構成なのに、光の入り方がとにかく優しく柔らかく、落ち着く。圧倒されるみたいな強い空間表現があるわけではないし、何らかのコンセプチュアルな理論を感じるわけでもないが、とにかく空間の質がよいと感じる。体験しないと分からないという意味で料理や音楽に近い。そういう根源的な質を、幾何学図形で目指そうとした20世紀初頭の美術運動は、ピュアで、やはり良い。ここが暮らしやすいのかどうかは、知らないが、美しかった。

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Patient

日曜から一週間ほど、休みを取り旅行に出かけるので、その前に片付けなければならない仕事を終えた。日付をまたいで、ずいぶんと遅くなり、明け方に帰宅した。会社を出る際に、24時間常駐している警備員の方が、You are patient.といった。patientは形容詞として、我慢強い、勤勉、よく働くといった意味があるが、名詞だと病人という意味になる。褒められているような気が全くしないので、割と好きな言葉のひとつとなっている。多くのねぎらいの言葉は、ただのあいさつだが、ねぎらいと蔑みが同時に入っていると、悪くない感じになる。ネイティブ話者がどのようなニュアンスでこの単語を使っているのかは、知らない。

ベルリン

出張でベルリンに行った。業務の場所に行って、話し合いをもって、それが長引いたので飛行機の時間が迫ってしまい、他には何もせず戻ってきた。少し時間が空くだろうと踏んでおり、ナショナル・ギャラリーなど行こうかと思っていたが、その時間はなかった。ナショナル・ギャラリーは過去に2回ほど訪れているが、いずれも閉館日で中に入ったことはない。

ベルリンのテーゲル空港は、ドイツの首都ベルリンの窓口にしては非常にしょぼいと有名で、実際に特に快適に時間をつぶせるようなところもなく、何もないゲートでしばらく飛行機の搭乗を待った。壁に貼ってあった携帯会社の広告の鳥人間の写真をずっと見ていた。Angebote pfeif ich mir unterwegs reinというドイツ語は、外出先でもいらいらせずに使えますといった内容らしいが、鳥が言う必然性はとくにない。

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